自動車保険の等級リセットの条件!5等級以下の人の節約方法3つ

等級がダウンすると保険料が翌年から上がります。1等級になると契約更新を断られることもあります。 そこで今回は等級ダウンで5等級以下になってしまった方の保険料の節約方法をお伝えします。
番号 | 方法 | おススメ度 | 1 | 満期日から13カ月無保険で待つ | ★☆☆☆☆ |
---|---|---|
2 | 別居の家族や友人名義で契約する | ★★★☆☆ |
3 | 一括見積もりで一番安い保険を探す | ★★★★★ |
-
この記事のまとめ
- 等級リセットの方法は「13カ月無保険で待つ」「別居の家族や友人名義で契約する」の2つ
- 「13カ月無保険で待つ」→事故をおこして保険が下りないため、リスクが大きすぎる
- 「別居の家族や友人名義で契約する」→車を運転する人が契約者ではない場合、補償が受けられない可能性もある
- 「等級のリセット」を考えるよりも、今の等級で一番安い保険にすることが重要
- 低い等級でも保険料が安い自動車保険を見つけるなら一括見積もりがおすすめ
-
【一括見積もりのメリット】
- 同じ条件で複数の会社を一括見積もりできるので一番安い保険を簡単に見つけることができる
- 保険会社による面倒な営業がない
\ 価格.comならたった5分で最大7社無料で見積もれる! /
このページのもくじ
自動車保険の等級制度(ノンフリート等級別料率制度)
等級をリセットする前に等級について理解することが必要です。
自動車保険の等級は運転者のリスクを算出するもの
車に乗るにはリスクが伴います。そのリスクを補償するものが自動車保険です。自動車保険は年齢や車種、走行距離といった様々な視点からリスクを等級として分析して、そのリスクに見合う保険料の算出をしています。そのなかで等級制度は、公平な保険料の算出を目的として設けられています。
この等級制度を用いる契約を「ノンフリート契約」といいます。このほかに、「フリート契約」というものがあります。これは、一契約で10台以上の車で保険に契約することを言います。法人や営業で車を多く所有する場合は、このフリート契約になることが多いです。
等級は1等級~20等級に区切られています。全労済については最高22等級まで設けてあり、1等級を「1-1、1-2、1-3、1-4、1-5」という5段階に分けています。
それでは、また等級の話しに戻りましょう。基本的に、保険を使用すると等級は下がる仕組みになっています。この等級が下がる事故のことを「等級ダウン事故」と言います。
無事故で保険を使用することがなく、「等級ダウン事故」が保険期間中に一度もなければ、等級は更新時に1等級上がります。また、等級は数字が大きいほど割引率が高くなります。等級のなかでも1等級~3等級に関しては割増となっているため、保険料が高くなります。6等級を起点として1等級~5等級を「デメリット等級」、6等級~20等級までを「メリット等級」といいます。
保険会社によって、等級の割引率が若干異なるので、見積りをとって比べてみるのがいいでしょう。
悪い等級(デメ等級)はリセットできない
自動車保険では基本的に1~5等級の悪い等級をリセットすることはできません。
損保会社(保険会社)を変えても、等級はリセットできない
実は、保険会社同士では情報の共有を行っています。日本損害保険協会という一般社団法人が各保険会社への情報の提供や管理をしており、ここで前契約の証券番号を用いて、申し込みした内容に間違いがないかなどを確認しているというわけです。特に「1~5等級・割増料率適用対象契約情報交換制度」と「無事故・事故確認制度」がよく用いられます。しかし、13カ月無保険であればこの情報からは削除され、等級リセットさせます。
満期日から13カ月以内 | 低い等級を引き継ぐ |
---|---|
満期日から13カ月超 | 等級リセット!6等級で加入できる |
等級は保険の更新を続けていれば、常に前の等級が引き継がれていきます。しかし、万が一保険の更新を忘れて一定の期間が過ぎてしまうと、等級は引き継ぐことができなくなってしまいます。
等級は前契約(解約や満了した日)から7日間は引き継ぎが可能です。ただし、8日以上経過してしまうと、等級を引き継ぐことはできません。
もし7日を超えて更新を忘れてしまった場合は、【自動車保険の更新を忘れたら7日で等級リセット?保険料を抑える方法】をご覧ください。
ちなみに、引き継ぎができないのは上記で説明した6等級〜20等級までの「メリット等級」です。「保険を使ってデメリット等級に下がっちゃったから、解約して新規で入り直そう!」ということはできません。
等級が下がったからといって新規で契約することが可能では、保険を使っていない人と保険を使った人との間に、保険料の負担という点で不公平が生じてしまいます。そのため、「デメリット等級」は前契約から8日以上経過しても引き継ぐことになります。
それではいつまで、デメリット等級を引き継がなければいけないのでしょうか。これについては保険会社共通で設定されており、「過去13ヶ月以内」はデメリット等級を引き継ぐことになります。
また、保険会社を乗り換えたりする場合には、以前の保険会社の保険証券が必要になります。ただし、郵送などする必要はなく、コピーを見せるか、契約時に証券番号が分かれば大丈夫です。
それではなぜ、前契約の証券番号が必要なのでしょうか?
実は、保険会社同士では情報の共有を行っています。日本損害保険協会という一般社団法人が各保険会社への情報の提供や管理をしており、ここで前契約の証券番号を用いて、申し込みした内容に間違いがないかなどを確認しているというわけです。特に「1~5等級・割増料率適用対象契約情報交換制度」と「無事故・事故確認制度」がよく用いられるでしょう。
1等級~5等級は「デメリット等級」と説明しました。等級が「メリット等級」に戻るまでは割増で保険料が計算され、補償内容に制限がかかることもあります。そのため、虚偽の申告をしてメリット等級で契約をしようとする人がいます。そういった等級継承の不正を防ぐためにあるのが「1~5等級・割増料率適用対象契約情報交換制度」です。この制度により、契約時に申告した等級が正しいのかを調べることができます。
また、保険を使用すると等級が下がる仕組みになっています。等級が下がると割引率が変わるため、保険料が高くなりますね。そこで、保険を使用していないことにして、事故を隠して契約を結ぼうとする人もなかにはいます。そういった不正を防ぐためにあるのが、もう一つの「無事故・事故確認制度」です。
前契約中に事故があったのか、本当に保険を使用していないのかを調べることができます。ちなみに、先ほど説明したセカンドカー割引についても確認をしています。そのため、本当は新規契約で6等級スタートなのに、7等級にしようとセカンドカーと偽って契約しても、すぐにウソだとバレてしまいますよ!
もし虚偽の申告をしていた場合には、正しいものに訂正されます。訂正されたうえで、当然ながら正規の保険料を追加で支払うことになります。また、契約自体を解除されてしまう場合もあります。そのため、最初から保険料の一括見積りを活用し、最も安い保険に正しい申告をして加入しましょう。
1等級でも加入できる保険を探して保険料を安くしたい場合は、【1等級でも自動車保険に入れる?加入可能な保険を5分で見つける方法】をご覧ください。
共済に自動車保険を変えても等級はリセットできない
保険会社は情報を共有しており他の保険会社に変えても等級をリセットすることはできません。「JA共済や教職員共済等の共済は別ではないか?」と考えている人が多いようですが、共済でも等級は引き継がれてしまいます。つまり、日本損害保険協会の会員である保険会社は全て「情報共有」ができるので、低い等級でも引き継がれます。また、無事故証明を求められ交通事故証明書が必要になることもあります。
保険会社によっては等級や車種により、設定できる補償内容や引受基準の範囲が若干違うので確認が必要です。自分の等級に合った保険を見つけましょう。
新しい車に乗り換えても等級リセットはできない
仮に今の車を売約したり、譲ったりして新しい車に乗り換えたとします。その場合、等級はどうなるでしょうか。等級は新しい車に引き継がれ、リセットされることはありません。
その場合は、すでにある「デメリット等級」の保険がかかった車をそのまま保有します。保険をかけたまま手放さず、手元においておくのです。そうすると、車の「入れ替え」ではなく「増車(買い増し)」になります。そして、保険を引き継ぐ必要はないのです。増車を検討する場合は、保険料の一括見積りでお得な保険を見つけましょう。
しかし、この場合、本来ならば乗らない「デメリット等級」の車を手放すことができないので、保険料が2台分かかります。また、新しい車の契約をしたからといって、すぐに前の車の契約を解約してしまうと本来の「車両入替」と判断され、等級が引き継がれてしまう可能性があります。その理由は、先ほど説明した日本損害保険協会で、過去13カ月以内に契約があったかどうか調べているためです。
これらのことから、「デメリット等級」の引き継ぎを避けるために、2台分の保険料を支払うのと、「デメリット等級」をそのまま引き継いで「車両入替」をするのとで、どちらが負担が少ないかを比較して検討するべきでしょう。
車の買い替えにおいて、保険の手続きは正しい時期に行わなければ補償を受けられなくなってしまいます。詳しくは、【車の買い替え時は保険に注意!納車日前にしないと損をする3つのこと】をご覧ください。
契約者名義や被保険者のを同居している家族に変更しても等級リセットはできない
では、「契約者が変わってしまえば、等級はなかったことになるのではないか?」と考える人もいるかもしれません。しかし、等級制度は保険料の公平性を保つためのものです。そのため、保険会社でもしっかりと対応をしています。
まず、基本的に「契約者」だけを変更しても、それが同居家族間の名義変更であった場合には等級はリセットされません。また、「記名被保険者」を「配偶者」や「記名被保険者または配偶者の同居親族」へ変更しても、等級はそのまま引き継がれます。
等級リセットできない | 配偶者、同居親族 |
---|---|
等級リセットできる | 別居親族、友人 |
この点、別居の親族や友人へ変更する場合には等級が引き継がれないため、等級はリセットされます。しかし、通常「記名被保険者」は「車を主に運転する(補償の中心となる)人」です。自身が常に車を使用するのに、別居の親族や友人を「記名被保険者」に設定してしまうと、万が一事故にあったときに思っていた補償が受けられない場合があります。
保険会社は事実関係を調べるため、主に運転するであろう「記名被保険者」以外の人が車を運転していた場合、理由などを聞いて調査をします。そこで本来は、自身が主に車を使用していることが判明すると、「虚偽の申告をした」として充分な補償をしてもらえない可能性が出てきます。
さらに、等級が1~5の「デメリット等級」であった場合で、「車両所有者」が契約者もしくは配偶者、またはその同居親族であった場合も、等級を引き継ぐことになります。その為、契約の段階でできる限り保険料を安く抑え、万が一に備えるのが安心です。そのため、様々な保険会社で見積りを取り、比較をしてみてください。
自動車保険を中断しても等級リセットはできない
前の契約から8日以上経過すると、6等級~20等級までの「メリット等級」は引き継ぐことができません。そして、1等級~5等級までの「デメリット等級」は過去13ヶ月は引き継ぐことになります。
せっかく高い等級に上がったのに、一度契約満了や解約しただけで等級が引き継げないのはもったいないですよね。そういった「今まで積み重ねてきた等級」を無駄にしないよう、保険会社は「中断証明書」を発行できる制度を設けています。
「中断証明書」とは車を手放したり、海外に行って車に乗らなくなるなど、車に保険をかける必要がなくなった場合に発行することが可能です。この「中断証明書」があれば、再度車を購入した際に、以前の等級を引き継ぐことができます。つまり、保険を一時的に中断し、その証明書を発行してもらうというわけです。それでは、中断証明書を発行できる条件を説明しましょう。
- 保険を中断(解約もしくは満了)する時点で、保険の等級が7等級以上であること
- 保険を中断(解約もしくは満了)するまでに、次のいずれかに該当すること
- 保険を中断(解約もしくは満了)してから13ヶ月以内に、中断証明書の発行手続きをすること
・契約車両を廃車、譲渡、リース業者へ返還していること
・車検が切れて乗れない状態であること
・車両の登録を抹消して乗らない状態にあること(※登録抹消という)
・契約者が海外へ渡航する場合
・契約車両が盗難、災害によって手元にない場合
これらの条件を満たしていれば、中断証明書の発行が可能です。中断証明書の有効期限は10年と決まっています。10年以上車を乗らないとなると、運転するときの感覚も運転する人も変わってくるので、リスクが変動するという理由で有効期限を設けているのでしょうね。
中断証明書のもっと詳しい条件や活用方法については以下の記事をご覧ください。
★あわせて読みたい
自動車保険の等級をリセットするには13カ月待つしかない
前述したように、前契約から8日以上経過してしまうと等級を引き継ぐことができなくなります。しかし、5等級以下のデメリット等級では8日以上経過しても引き継がれます。
それではいつまで、デメリット等級を引き継がなければいけないのでしょうか。この点、保険会社共通で設定されており、「13ヶ月以内」はデメリット等級を引き継ぐことになります。つまり「13ヶ月超(14ヶ月以上)保険をかけずに無保険のままであれば、等級はリセットされるということです。
等級リセットするよりも保険料を安くするには自動車保険の一括見積もり
13ヶ月間も無保険のままでいるのは非常にリスクが高いと言えるでしょう。「その間、絶対に車を使用しない!」という人であれば問題ないものの、多少なりとも車を使うのであれば、保険をかけることは必須でしょう。
できる限り保険料を安く抑え、万が一に備えるのが安心です。そのため、様々な保険会社で見積りを取り、比較をしてみてください。